【損して得とれ】ということばの意味、いろいろネットで調べると

「目先だけの得を考えるとかえって大きな損をすることがあり、
逆に今の損を我慢すれば最終的に大きな得を得ることがある。」

とのこと。

私は和歌山から38歳の時に銀行員を辞めて、個人事業主として独立開業しました。
当初は浦安の自宅で開業したのですが、その時に和歌山から出てくる際、
親父から言われた言葉です。(親父は商売人でした)

『「損して得とれ」の気持ちでやらんとあかんぞ!』

私はこの言葉を基本、貫いている?と自分で勝手に思っています。
私の場合、最初はいつも損ばかりしています。
安く顧問料を設定するからです。

先行投資という意味もありますが、自分の力量をお客様に示す良い機会となるからです。
高い報酬をもらうと、自由な動きが出来なくなり、良い提案が出来なくなるのです。

私の場合、継続的に長いお付き合いを重視していますので、
高いお金をもらっても短期間で終了した場合、意味がないと考えているからです。

リーマンショックや昨年のクライアント倒産で、あらためて「顧客数」の数を
多くして行かなければならないと痛感しました。
数社で売上のほとんどを占めていた場合、一つのクライアントが無くなると、
大打撃を受けます。

弊社の戦略は、最初、安く受ける。給与計算でも、社労士手続き代行でも、安く受ける。
薄利多売戦略です。この戦略のしんどいところは、最初利益があまり出ないところです。
私も実はそう思っていましたが、長くお付き合いしていると、
弊社の武器は色々あり、クライアントにより色々な武器を提案できることに気づきました。

したがって、弊社は次に、弊社特有の経営支援的なメニュー(武器)をご提示して行く。

私が中小企業診断士だということもあり、
理念やビジョン構築支援、経営戦略の支援、人事制度や評価制度の支援、
部下指導等の研修の支援、助成金の受給支援、などなど。

この提案って、クライアントが徐々に成長してくるステージごとに、提案できます。
クライアント数が多くなればなるほど、助成金などの提案は数多く出来ることになります。
給与計算にしても、最初は2,3人だった企業が数年すると10人くらいになります。
そうすると、弊社がご請求させて頂く金額も人数増加に伴い多くなります。
それで損益分岐点はクリアされていきます。これが損して得とれなんです。

私は和歌山から東京に出てきて、15年経過しますが、
いまだに親父に言われた「損して得とれ」という言葉をかみしめながら
経営コンサルティング業をやっています。

2015-06-17 南本静志  http://tokyo-chuo-sr.jp